トリコモナス膣炎は男女間のピンポン感染に注意

顕微鏡で拡大した原虫の様子

トリコモナス膣炎は、病名にもなっている「トリコモナス原虫」という寄生虫が膣内に感染して発症する炎症で、女性の約2%が感染しているとされています。膣以外にも子宮頚管、尿道、膀胱などに感染が広がることがあります。。

トリコモナス原虫の生息や繁殖についての詳細はわかっていませんが、男性の尿道に住み着いていた原虫がセックスを通じて女性の膣内に排出され、増殖すると考えられています。

逆に女性の子宮頚管付近に潜んでいた原虫が、やはりセックスを介して男性の尿道に移るケースもあります。セックスを介してトリコモナス原虫が、男女間で行き来するので、ピンポン感染と呼ばれており、他の性感染症にも同様のことが起こります。

トリコモナス膣炎の初期は症状がほとんどなく、おりものの量が増えるくらいです。感染が進行すると、においが強く、泡の混じったおりものが出たり、強い痒みが現れるようになります。外陰部がおりもののでただれて、赤く腫れたり、皮がむけて痛くなったりすることもあります。尿道に感染が及ぶと、排尿時にシカシカした痛みを伴います。

トリコモナス膣炎の治療は、膣の中に座薬を毎日1回投与する方法と、感染を防ぐ内服薬を併用する方法、外陰部に軟膏を塗る方法があり、2週間もすれば治ります。しかし、セックスパートナーも一緒に検査と治療を受けないと、ピンポン感染を繰り返し、いつまでたっても完治しません。トリコモナス膣炎に感染した女性の帯下(おりもの)を顕微鏡で観察すると、鞭毛を持った原虫が動いている姿がはっきりと映っていますので、検査自体は苦痛もなく間単に済みます。